ジャッキー・チェンを利用する中国

中国が、好感度が国際的に高い自国の俳優、ジャッキー・チェンを利用している。


<聖火リレー>ジャッキー「聖火奪う者にはカンフーお見舞い」意気込み語る―中国

4月18日11時33分配信 Record China

<聖火リレー>ジャッキー「聖火奪う者にはカンフーお見舞い」意気込み語る―中国

2008年4月16日、海南省三亜市での聖火リレーに参加する予定の俳優、ジャッキー・チェンが「わたしが走る時には誰も邪魔させない」と発言した。新浪網の報道。

先日、ヨーロッパや北米で行われた聖火リレーが妨害行為を受けたことを受けて、ジャッキーは「わたしから聖火トーチを奪おうとする者が現れたら、その人はカンフーのすごさを思い知ることになる。願わくば、誰もわたしに近づかないでもらいたい」と語った。また、「聖火リレーを妨害しようとする者の多数は、ただ注目を浴びたいだけだと思う。世界のニュースになりたいという目的以外、特に理由はないのではないか」とも話した。

祖国で開催される初のオリンピックに感慨無量だというジャッキーは「オリンピックは中国文化を世界に伝える絶好の機会。わたしたちは完璧とは言えないが、少なくともよい方向へ一歩ずつ発展している。この機会に中国も世界の国々から学び、また世界の人々にもわたしたちの姿を紹介したい。」と、五輪への熱い思いを語った。(翻訳・編集/愛玉)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080418-00000010-rcdc-cn


この記事を見てどう思われるだろうか。

中国でオリンピックが開催されることを支持、そして聖火リレーが無事実行されること、この2点については国外も同じスタンスであり、何も問題はない。カンフーをお見舞いするというのは彼のユーモアであり、暴力的とするのは筋違いだろう。むしろユーモアを入れて場をなごませたいと考えるほど中国報道陣が殺気立っていたと言えるかもしれない。

「こんな疲れたジャッキーの顔は初めて」という人がいるように、心なしか収録中の笑顔も力なく見える。


記事に寄せられたコメントを見ると「見損なった」というジャッキー・チェンを批判するものが多々あった。

しかし、その他の記事の部分は本当に、あるいは本心でジャッキー・チェンがそのようなことを言ったのかは疑わしい。

「チベットのことを思ってランナーを辞退したいのが国際感覚のあるジャッキーの本音だろう」

という指摘の通り、海外でもジャッキーの好感度は高い。紳士的であり、国際感覚も持っている。「とにかく優しい」と称賛する人は多い。一つの主義・思想に偏らない見方ができる数少ない中国人といえるだろう。

当然チベット人がどれほど ひっ迫した、苦しい状況かも客観的に見れているはずである。そのような人物が以下のような無神経かつ無知な発言をするだろうか。

聖火リレーを妨害しようとする者の多数は、ただ注目を浴びたいだけだと思う。世界のニュースになりたいという目的以外、特に理由はない」

また、この記事の出どころも中国「Record China」、記事を大幅に改編したり、誇張していたとしてもなんら不思議はない。というかこれまでの経緯を考えるとねつ造とまではいかなくとも、加筆や誇張くらいはしていると考えるのが自然である。


次に、聖火リレーに関しては他国のように辞退できるかというと、そんな事が許される立場ではないことはお分りだろう。

断言できる。チベット寄りの 中立的な発言をしたり、リレーを辞退するようなことがあればジャッキーの行く末は以下のようになっていた。

愛する息子共々、非国民と一生ののしられ、中国に足を踏み入れることはできない。少なくとも家族の関係する映画を放映することが適わなくなるだろうし、文学派の息子は様々な妨害を受けることになる。

アメリカに亡命すればいいというユニークな意見もあったが、アメリカの中国系人口は300万人以上。それ以外でも地球上に彼らのいない場所はない。簡単に言ってしまえば、リレーを辞退しようものならジャッキーと親族が妨害を受けることなく平穏に生活できる場所は地球上から消滅するということだ。


そして残念ながら、これが決して大げさな予測や誇張ではないということは、以下の記事を見てもらえれば分かるだろう。平和を謳うだけで(特に集団としての)中国人の目からはどう映るのかを。

※ 関連 ※
[参考:17日 米ニューヨーク・タイムズ]

チベット支援の学生グループ」と、「北京五輪や中国政府を支援する学生」が衝突しようかという一触即発の事態が米大学内で起きた。

彼らをなだめ、対話させようとした中国人女子学生(20)がインターネット・サイトで「反逆者」として写真が掲載されて陰湿、暴力的な非難を浴びていると報じられた。

本人には「帰国したら死体を細切れにする」との匿名のメールまで送られ、中国の実家の両親は安全のため姿を隠しているという。


中立の立場で平和的解決をしようとした同胞に対してでさえこのような仕打ちである。(上記で中立的な、と変えたのはこのため)


それにしても細切れにするという表現が妙に具体的で真実味があると感じるのは私だけだろうか・・・。





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