空気を読まない阿倍晋三氏の好プレー

中国の胡錦濤国家主席と中曽根康弘、海部俊樹、森喜朗、安倍晋三の歴代首相4人との朝食会が5月8日朝、都内で開かれた。

安倍氏が中国側が神経をとがらせているチベットやウイグルの人権問題を指摘したことで、一時緊迫する場面があった。

前略

中曽根氏は「今まで日中関係は必ずしも良好ではなかったが、7日の日中共同声明により新しい展開が可能になるだろう」と胡主席来日の成果を高く評価。

海部氏は東シナ海ガス田問題について「だんだんよい方向で進んでいるようなので、ぜひその方向で進めてほしい」と要請した。

こうした会場の「緩い空気」(出席者)が一変したのは、続いて安倍氏がこう発言してからだ

「お互い国が違うので、利益がぶつかることもあるが、戦略的互恵関係の構築に向け、相互訪問を途絶えさせない関係をつくっていくことが重要だ」

これは、小泉氏の靖国参拝をめぐり中国側が首脳交流を途絶えさせたことを暗に批判したものだった。安倍氏はその上で、「チベットの人権状況を憂慮している。五輪開催によって、チベットの人権状況がよくなるのだという結果を生み出さなければならない」と指摘した

会場には緊張感が走り、出席者はみな一様に黙り込んだが、安倍氏はさらにウイグル問題にも言及した。

     ――― 以下参考 ―――
(阿倍氏は)東大に留学中の平成10年の一時帰国中、国家分裂を扇動したとして中国に逮捕されたトフティ・テュニヤズさんについて「彼の奥さん、家族は日本にいる。無事釈放されることを希望する」と求めたのだ。

「私はその件は知らないので、正しい法執行が行われているか調べる」

胡主席は、こう返答したが、チベット問題については触れようとしなかった。

安倍氏の発言で生じた気まずい雰囲気を修復しようと動いたのが森氏だった。北京五輪について「中国はメダルをたくさん取る作戦でくるのでしょうね」と水を向け、胡主席の笑顔を引き出した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080508-00000967-san-pol
(参照元:5月8日18時37分 産経新聞)


KYと言われる阿倍氏の発言だが、今回の発言はネット上で賞賛の声が多く挙がった。

当たり障りのない発言しかしない歴代首相の中で、唯一「本来首相が言うべきこと」を代弁した形となった。

阿倍氏がどこまで考えて(日中関係を踏まえて突発的なものか、先を見据えての指摘なのか)の発言だったのかは分からないが、本来はこのようなことを言うのが外交であり対話の主旨である。何も言わない「お食事会」ならなら、しない方がましなのだ。

ことなかれ主義に走るからここまで中国を助長させてきたのだ。波風立てない思いやり外交をいつまでも引きずっている場合ではない。ここまできたら波風立ててナンボの外交じゃなかろうか。


マスコミもこの程度で緊張が走るなどと書いていては外から見たら笑いものだが、それ以上に「空気を読まない阿倍氏の発言を失敗として森氏がフォローを入れた」ともとれるような書き方をしているところが問題だ。言うべきことを言っただけであり、勢い余って(かもしれないが)の失言のような書き方をするべきではない。

胡錦濤主席の来日を受けて冷たい国民の反応

胡錦濤主席 - 専用機で来日 5/7日、福田首相と首脳会談


中国国家元首として10年ぶりに来日した胡錦濤国家主席(左)と劉永清夫人=東京・羽田空港で2008年5月6日午後1時55分、北村隆夫撮影
 中国の胡錦濤国家主席は6日午後、専用機で羽田空港に着いた。中国の国家元首の訪日は10年ぶり。6日夕には福田康夫首相主催の私的夕食会に出席する。7日午前に福田首相との日中首脳会談に臨む。10日まで滞在する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080506-00000018-mai-pol
(5/6 13:54 毎日新聞)


これについて寄せられたコメントは、主に中国政府と日本政府に対する批判と皮肉に関するものが大半を占め、それらに対する支持も多かった。



―― 中国政府に対して ―――――――――

□ 夕食会に中国の餃子を出して食べさせろ、
本当に中国が原因でないなら食べられるだろう。


□ チベット問題に対する抗議活動が、胡錦濤が日本滞在中、続きます。もちろん、民族問題が解決しなければ、永久に続きます。日本の機動隊がこの抗議活動を隠したところで当人には激しい抗議活動が日本で行われている事は十分感じ取れる事は明らか。中共の政策が中国国内・国際的に受け入れられていない現実を受け入れるべき。経済的な繋がりだけでは、国際関係を賢く築き上げられない事を理解してほしい。


□ 当然料理は日本の誇る囁き女将の吉兆だろ。で、冷凍ギョーザの残り物を出すんだよね?


□ 来るな!俺たちは中国の敵
もう日中平和友好条約など過去の話


―― 日本政府 (福田首相)に対して ―――――――――

□ 正直、今の福田首相に国の代表として会談して欲しくない。
相手の良いようにされて終わりそう。


□ 長野の聖火リレーで嫌中日本人が増えた今、締まりのない笑いでコッキントウに媚びるような政治家は次の選挙でしっかりお礼をしようじゃないか?このまま媚中になったら日本は本当にやばいぞ。


□ 内閣支持率が急降下する中、首相に残された僅かばかりのチャンスは、はっきりと中国の非行を批判し、中国の身勝手な要求は拒否すること。
たとえ中国の回答が不誠実なものでも、最低限の主張はすべきだ。


□ 福田と胡錦濤の日中首脳会談に臨みますが、
何時もの様に福田が、バカ官僚の原稿を棒読みして、
社交辞令の交換で、シャン シャン。

そして胡錦濤が中国に帰って、大成功だったと報告する。
それを聞いた全世界の人から、また日本がバカにされる。


□ 麻生さん、もうすぐ出番だよ!!


□ 売国奴どもが早く「宗主さまに逢いたい」と尻尾をフリフリ
ソワソワしてる姿が連想できますな www


□ まぁ・似た者同士気が合うんだろうね〜
国民完全無視政策を今後どう継続して行くかの情報交換だろうな。
その内、日本人も中国人みたいにわからなければ何してもいいって感じになるんだろうな。
そうなったら、悪いのはこいつらだよな。



中国のへの批判はもとより、日本政府、首相への(国政もだが)外交への不信感と期待の薄さがうかがえる。

櫻井よしこ 福田首相に「チベット弾圧抗議せよ」と警笛

元ニュースキャスター、ジャーナリストの櫻井よしこ氏による中国・チベット問題の話に強く賛同したい。同氏のコメントから一部抜粋。


いま、どの国よりもチベット問題で中国に物を言うべきはわが国である。 (2008.4.10)

日本は、武力よりも、民主主義と国際法、人間の自由、文化・文明の尊重を以て戦後の道を切り開きたいと望んできた。同時に米国の占領政策によって、日本文明の粋を失う哀しみを味わってきた。だからこそ、ダライ・ラマ14世が「チベット文化の虐殺」と呼ぶ中国の弾圧に、率先して抗議しなければならない。日本と多くの価値観を共有し、日本に友好的であった国、チベットのために発言することは、日本が依って立つ基盤を守ることである。福田康夫首相が望むよき日中関係の構築も、日本が発言して初めて可能になる。

しかし、チベット人の抵抗運動について、(福田)首相は「中国の内政問題」とし、「人権にかかわるようなことがあれば心配、懸念を表明せざるを得ない」と語るにとどまる。弾圧の中の沈黙は中国共産党の共犯者となることだ。

中国のチベット侵略は1950年6月の北朝鮮の韓国侵攻以前から始まっていた。人民解放軍の調査隊がチベット軍の前哨基地があった東チベットのデンゴに入ったのだ。10月、彼らは東チベットを襲い、わずか11日で占拠した。

翌年5月、中国共産党はチベットに17条協定への署名を強要した。協定は、まず、チベットは祖国(中国)の大家族に復帰するとうたい、事実上、チベットが中国の一部だと明記した。だが、甘言も書き込まれていた。チベット軍は中国人民解放軍に吸収されるが、チベットの仏教、信仰、風俗習慣は尊重され、僧院も保護されると明記されていたのだ。

亡命を視野に入れていたダライ・ラマ14世は16歳、法王を取り囲む僧たちの17条協定についての意見は分かれた。身ひとつで亡命する、過酷な運命の予兆におびえる者もいた。そして彼らは若き14世に説いた。「われわれが中共を刺激さえしなければ、仏教が弾圧されることはない」と。

(中略) ↓ チベットと台湾に対する中国人支配の歴史

この半世紀余の歴史を振りかえれば、チベットと台湾に対する中国人支配の構図が似通っているのに気づかされる。共産党か国民党か、イデオロギーは異なっても、彼らは異民族支配の第一に中国人への同化政策を置く

チベットで、中共軍は17条協定をすぐに反故(ほご)にして、寺院の9割以上を破壊し、財宝を奪い、仏教を否定し毛沢東主義、共産主義の学習を強要した。今回の、3月10日以来のチベット人の抵抗に直面して、中国政府は僧侶らに対する共産党大会の文献学習や愛国主義教育を強化したが、同種の政策はすでに60年近くも続いてきたのだ。

さらに、チベット人からチベット語を奪い、中国語を習わせた。子どもへのチベット語の命名を禁じた。

                  ◇

人民解放軍の兵士をはじめ、多くの中国人をチベットに送り込んだ。中国人男性とチベット人女性の結婚は許すが、その反対は許さないのだ。こうしてチベット人は宗教と言語と民族の血を奪われつつある。

中国は、チベットは中国領で、当然だと主張する。しかし、チベットは歴史的に見て中国の一部ではない。清国政府はチベットの宗主国としての立場を主張したが、チベットを支配したわけではない。

国民党も台湾を一度も支配したわけではなかったけれど、中共との戦いに敗れて逃れた先の台湾を自分たちの領土だと宣言した。

両者の主張は日本固有の領土の尖閣諸島や東シナ海に対する主張と同じである。チベット問題は台湾問題であり、尖閣問題であり、より大きな枠組みでの日中問題なのだ。



つまり、日本政府がここで中国に異を唱えないことは日本の領土が中国に侵略されることにも目をつむるのと同義とは言えないか


チベット人がいま、命を賭して訴えているのは、彼らが最も大切にする信仰を軸としたチベット民族としての暮らしを守る戦いを、21世紀の文明社会はただ傍観するのか、それでよいのかという問いである。確実にチベット民族の消滅につながる中国の弾圧に目をつぶり、北京五輪を支援するのかと問うているのだ。

(中略)

人権にかかわれば、と首相は語った。答えは明らかだ。幾千年も続いたひとつの高貴な文明が弾圧の末に滅されようとしているのである。

それも言えないとしたら、福田首相には、日本を代表する資格はないのである。
したがって、私は失望と憤りをこめて、一日も早い首相の辞任を望むものである。

※紫文字は管理者


弱腰外交もここまできたかといったところか。これまで国民の目をのらりくらりとかわしてきた他人事至上主義の日本の首相が、いよいよ各国に動向を注目され、明確な立場の表明を迫られている。

日本政府、自民党、福田首相に言いたい。

いい加減に、利権よりも人権を尊重したらどうか。世界が日本の動向に注目している。国民に示すような態度を他国に対してもするならば、チベット問題が解決したとしても後世に渡り日本人の国民性は嘲笑と軽蔑の対象となる。腹を括ってこの問題にあたって頂きたい。

»MSN:産経ニュース原文

»櫻井氏の詳細・公式ブログ
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